小料理屋さつき

かつて「はてなダイアリー」にあった「小料理屋さつき」をインポートしたもの+細々と。

世事多事

三菱自動車リコール事件
 子供の頃は、親や先生から「嘘をつくのはよくないことですよ」と常々言われるものですが、大人になってしまうと「嘘も方便」となり、それがエスカレートしてしまって挙句の果てにはビジネスを自分たち側にとって有利に進めるためにアレコレと妙な知恵を働かせてしまうようになってしまうということになってしまいます。

 しかし、お天道様はたまにピシピシと運のムチをそういう者たちに与えるのでしょう。こういう記事がありました「毎日WEB:ダイムラー:三菱自に対し損害賠償請求訴訟を検討」 最近は株主訴訟をニュースでよく見かけるようになりましたし、総会屋というのではなく、その会社が好きだからその会社の株主となり、総会で意見を述べるという方もいらっしゃるようですけれど・・・・ しかし今回は大変です。三菱というブランドが傷ついただけでなく、ダイムラー・クライスラーという名前とともに今回のトラブルが報道されたことも先方の逆鱗に触れたのだと私は思いますね。 こんな記事もありました「朝日WEB:三菱自、社内に安全無視の隠語 捜査は「介入」」 もうこうなってくるとため息しかでません。ちなみに記事中の、作家である藤本義一さんのコメントがナイス。そしてお元気そうなようでなにより。11PMに出演されていた頃、こそーりと見ていたりしましたが、またメディアなどで鋭い御意見でこのヌルリとした社会を斬っていただきたいと思いますね。
 その一方で、今回の事に関して国土交通省の動きがちょっと鈍いというのも気になります。「毎日WEB:国交省:三菱欠陥車問題で緊急対策 全車の無料点検を実施」 うーん、もうちょっと早くぴしぴしっと動いて欲しかったなぁと個人的には。

世界遺産登録見通しの杉の巨樹群に災難
 まったくもってケシカラン! と思います。「毎日WEB:世界遺産:登録見通しの杉の巨樹群、皮はぎ被害−−奈良・「紀伊山地」内」 確かに桧(ひのき)はその皮が屋根を葺くために古来から使用されています。桧皮葺き(ひわだぶき)といいますね。詳しい作業内容などはこちらの検索結果で出てくるサイトをご覧下さい。「google:桧皮 屋根」桧皮を剥ぐ職人さんのお話が大変興味深いです。以前、NHKでその職人さんのお話を見たとき、大変ながらも国宝指定の建造物がいつまでも美しく保たれているのはこういう職人さんたちがそれぞれの技術を結集しているからなのだと深く感心しました。

 ですが・・・杉皮の場合、どうやら屋根葺き材としては利用するものの、それは伐採を前提としたものや、伐採後に皮をはぐのが普通のようです。「google:杉皮 屋根」 こうやって保存していかねばならない杉の木の皮を剥ぐことや、根っこを踏みつけてしまうことは大切な宝物に傷をつける行為としか言い様がありません。
 確かに世界遺産登録の見通しが立って、その美しい自然を身体で感じるために訪れるということは大変素晴らしいことだと思いますが、美しい宝飾品を手にとって良く見るときに手袋をはめるのと同じように、注意深くなってほしいと思います。
 幸いにも、世界遺産登録の先輩? である屋久島の方からアドバイスなどを受けてらっしゃるようなので、見学者側にとっては不便かなと感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、子々孫々というスケールを越えて遠い未来までこの緑深く神々が宿る山地を守るために、きちんとケジメをもって訪れて欲しいと願って止みません。