小料理屋さつき

かつて「はてなダイアリー」にあった「小料理屋さつき」をインポートしたもの+細々と。

子宮筋腫の手術・入院から手術へ

★入院1日目
 旦那と共に、大き目の帆布製ズンドコ(謎)袋とやや大きめのリュックなどにあれこれ詰め込んで昼過ぎに入院手続き。んで、そのまま指示された病棟に向かおうと歩き始めたら「チョット待ってください〜、看護士が御案内します」とのこと。え? なんですと? 今まで何度か亡くなった母の入退院に付き合ったのですが、そんなことなど一度もなく「はい、○○病棟の○階のナースステーションに行ってください」という感じでしたからね。そんな訳で目を白黒させながら受付の椅子で待つ私達。んで、カルテやMRIの画像フィルムの袋を持った看護婦の方と共に病棟へ。「こういうの初めてですよー、お迎えなんて。どうもすいません」てな風にオノボリさん風になりつつ病棟に。産婦人科病棟なので女性だけということもありなんとも安心。また、お披露目ルームには新生児が。ガラスケースごしに「ぽへー」としてたりシャウトしまくってたりする赤ちゃんをちびっと見学して病室に。6人部屋にはすでに数人の方がいらして「よろしくどもどもども〜」と御挨拶。看護婦さんから大体のスケジュールなどの説明などを受けたり、御質問などを幾つかさせていただいた後、あらかた大丈夫だということで「んじゃっ」といつものようにあっさりとした挨拶を交わして旦那は帰宅。寝床や荷物をあらかた整えてしまうと後はやることがないので作務衣風の病衣に着替えてごろり・・・としたところに婦長さんが。この病院ではナースキャップがないので、普通ナースキャップに線が入っていたりして「ああ、あの方が」なんてことが分からないので、御挨拶を頂いてから慌てて寝床から降りてお辞儀。私がよく見慣れている、外科内科の婦長さんぽくないハイソな? 婦長さんでした。その後、処置室で電気カミソリのようなもので剃毛したり。

 明日が手術ということもあって、食事は控えめにしておこうと自分で何となく考えて半分に。それ以前からナーバスになっていたこともあって、以前の日記に書いたかもしれませんが、あまり普通の食生活を送ってませんでしたし。その後、パラパラと開高先生の単行本を読みながらごろごろ。で、21時に運命の鐘がなり下剤がやってきました。これ以降、2日ほど水さえ摂取不可。下剤については、以前からウツ薬のために飲んでいたもので効きにくいという話はしていたのですが、「多分、以前使っていた下剤より多少きついものになるでしょう」とのことで、手術当日の午前中のお浣腸がメインイベントになると思っていた私は甘く見ていました。甘い、甘い、大甘でした。以前使っていた、水に薄めて飲むタイプの下剤と同じものが3ml。看護婦さんがシリンジに入った状態の液体と錠剤を持ってきたのを見て「うそでしょ?」私は目を疑います。私が使っていたその下剤、一瓶10mlですが、それから10滴ほどで激しい痛みとともにブーストがかかるという状態なのに・・・それがシリンジにしっかり見える状態で入っているわけで。恐怖に引きつる私の顔。しかし飲まねばならないものは飲まねばなりません。手元のコップにミネラルウォーターを入れて差し出す私。シリンジをちゅーっとやって液体が中に入ります。もうグイッといくしかありません。地獄の一本道がここからスタート。
 さて、オハズカシイ話、女性ばかりの病棟ですし、明日は手術ってことで、パンツいっちょで病衣を着ていた私。最初は眠れませんでしたが、あらかじめお願いしてあったいつものウツ剤などを飲んでいたためにしばらくすると軽く寝入ってしまいました。が・・・・
 夜中の3時ごろだったでしょう。恐怖が始まりました。いつにない激しい痛みに目を覚ます私。「こりゃキタな」ってことでトイレに。案の定それなりに出ました。コレで終わりだと思っていたのですが違ったのです。痛みは一時治まり、一旦病室に戻ってしばらく寝床で体育座りをして様子を見ていたのですが、しばらくすると再び先ほどよりも強い痛みが。「こ・・・これは・・・まず・・・い」トイレに行く途中から冷や汗が出てきます。痛みは倍増。いや、数倍。ヤバイ、まじヤバイっす。痛すぎて死にそう・・・・・ 結果、下からブーストの後、あまりの痛みに口からファイアーでございます。私はめったに戻すことがないので超ショック。それでも汚れたところをちょいちょいとトイレットペーパーで拭いて、トイレの個室にそれぞれついてるナースコールを押すしゃいいのに、ナースセンターまで近かったのでヘロヘロのまま歩いて小声で「トントン、ちょっとすみません」をやり。自分のこういうところがアフォだよなぁと今書いてて思うところなんですが。とまぁ、とりあえず、うがいをして、代えの病衣をいただいて、おまけに冷や汗でびっしょりだったので身体を拭くタオルまで頂いて、夜半カサコソと「こんな恐怖体験がまだ続くのだろうか」と不安に思ったりしたのでありました。んで、一息ついてなんとか再び軽い眠りについたのであります。ふぅ。

★入院2日目午前中
 基本的に水分と食事の摂取ができないけれども動ける間はウツ薬だけは飲んでもいいということなので限られた水で摂取。少ない水で薬を飲むのは慣れているます(本当は錠剤などは最低でもコップ半分以上の水で飲まねばだめ)。昨日の恐怖を思い起こしたけれど、あれだけ上と下からファイアーしたんだから、お浣腸してももう出ないだろうし、もう口からファイアーすることもなかろうとノホホン。使い捨てのお浣腸で長い管の付いた奴を暖めてくださって「*にゅ*」と時間差で2回。それにしても暖めてくれるなんて・・・ってちょっと感動しましたが、暖めた方が効きがいいのでしょうかね? さて実はこの管の長いお浣腸、これがいいんですよっ! っていうのも、亡くなった母はC型肝炎で、こういうものや専用? の下剤を使って強制排除を続けないといけなかったのです。んで、病院からまとめてこのお浣腸をもらってて、私は自分がフン詰まりのときにちょっと拝借していて使い心地? を知っていたのです。よくあるイチヂク浣腸だと、腸のある程度奥まで届かないのですが、この管の長い浣腸だとそれなりに届いちゃうし管が柔らかいのであまり痛くないんですね。一応ドラッストアにも売っていますが、普通の浣腸と比べると格段に高いのが難点。仕方ないとは思いますが。

 後はもう水状のモノしかでないので楽でした。ちなみに私の後に手術を受けられた方にお尋ねすると皆さん「そんな大変なコトにはならなかったですよ」とのこと。あうぅ。私があの薬と相性が良くないってことでしょうね。くぅうぅ。
 昼前に、ナースステーション横の待機室に移動。ちょっとしたものだけを持って移ります。そして尿カテーテルが外れるまで着なきゃいけない浴衣風の病衣に着替え。固定式の点滴針セットの針を入れに先生がやってきます。これも尿カテーテルが外れる頃まで取れませんでした。そのあと、大嫌いな(笑)ブドウ糖液ベースの点滴開始。この点滴、時間長いんですよね。慣れないので「まだかなまだかなー」と気になりますし。そしてとうとうカテーテルタイム。これもまた事前に懸念していたことで、母が「んもぉ大嫌いっ!」とブツブツ文句を言っていたので私も嫌だったのですが、上手な方がやってくださったせいでしょうか、比較的スムーズに。嗚呼ありがたやーと。そしてまたアフォな質問「あのー、これってどういう風にすればうまくお小水がでるようになるというか、コツってあるんですか?」 看護婦さんいわく「もう出てますよ、自然に出るので特に気にしないでくださいね〜」とのこと。妙なもので、多少違和感はあるものの、トイレしているという気分はありませんでしたね。つまりダダモレ状態ですか。はぁ。なんか複雑な気持ちを抱えつつ、ベッドサイドに引っ掛けるかごにちゃっかり文庫本を入れてきた私は、左手で器用に開高先生の本をめくって読んでいたり。そのうち旦那がやってきて、そろそろ手術の時間なんだなという感じで緊迫してきたのでした。