小料理屋さつき

かつて「はてなダイアリー」にあった「小料理屋さつき」をインポートしたもの+細々と。

(新規購入編)

★「風に訊け ザ・ラスト:開高健 著」
 ええっ! うそほんとまじすごいちょっとまってほんとうにえっこれぜったいぜったい〜〜〜! と、「Amazon風に訊け―ザ・ラスト (集英社文庫)」をAmazonで見つけた瞬間叫んじゃいました。そして後述の「所用」のついでに本屋さんで購入。おもわず頬ずり。

 「風に訊け」に出会ったのは、私の親父さんが亡くなってしばらく後。たまたまその当時図書館でエッセーコーナーに立ち寄ることが多く、そのタイトルに惹かれて手に取ったのがきっかけ。当時、通っていた高校にも失望し、親父さんはもう2度と会えなくなってしまい、こう、心の支えとなるものを求めていた時でした。そんな時に読んだ本。びっくりしました。ああ、こういう方がいる、なんてすごいんだろう! って。いわゆるシモいお話でさえも、先生の中を通り抜けると思わずウン! とうなりたくなるお答えに。他にも料理やお酒やたばこ、自然について、様々な本の世界やそれ以外の世界の偉人、色々な美しいもの、すばらしい知識について、深く広い世界を教えていただきました。エッセイというよりも、なんとなく開高先生がご質問のお葉書をお読みになって、その内容について語りかけているような感じで・・・読んでいるというよりも、お声を聞いているような気がします。そして、20年以上前の質問と答えではあるのですが、今でもその内容は色が褪せているとは思えません。むしろ今でも十分通用し、きっとこれからも通用すると思います。
 でも図書館の本は返却しなければなりませんし、あの当時はあのサイズの本を買うだけのお小遣いも持ってませんでした。しかも絶版。文庫本になってるヨ、と聞いて読んでみたけれども、たしか・・・1冊だけじゃあなかったはず、あとはどこに?? と思い続けていました。そして今、もう一冊が。でも、あのソフトカバーの大きめの本とイコールなのかは、手元にソフトカバー版がありませんからわかりません。欲しいけど・・・
 とはいえ、やっぱりうれしいです。頬ずりです。ただ、惜しむらくは、253pの写真。あの写真は268pの「外国の焼酎」のお話の最後にもともとあったはずなのです。そういう記憶があります。分かる人はわかるとおもうけれど、やっぱりあのお話の後にいれてあげてほしかったですね。
 あ・・・そうそう。240pにある「外来魚是非」のお話を読んで思ったのですが、ブラックバスブルーギルの現状について、開高先生はどう思われるかなってふと。もしお葉書を天国に送れて、天国からお返事をみんなが見ることができるようなコーナーがあれば、その質問を送ってみたいと思いますす。・・・ま、「天国での釣りに夢中だから〜」ってかえされちゃうかもしれないけどネ。