小料理屋さつき

かつて「はてなダイアリー」にあった「小料理屋さつき」をインポートしたもの+細々と。

世事多事:子供達と携帯電話

 ネットの逆流(5):いま考えたい――子どもにケータイは必要か (1/2) - ITmedia エンタープライズ
 
 大阪府知事の「府内の政令市(大阪、堺)を除く公立小中学校で、児童生徒による携帯電話の持ち込みを原則禁止とする方針」や、それ以外の自治体での「子供に携帯電話はいらない」という動きについてですが。
 個人的には「機能を限定した携帯電話」を所持してもいいのではないか、むしろ、防犯ベルや「今どこ機能」などの、登下校や塾通いの時に子供達が安全に外に居ることができる機能を付け加えるべきだと思いますね。
 所持を続けたいという意見の中で「クラスや部活動の予定などをメンバーに一括送信できる」や「友達の家に立ち寄りたいとき、親に連絡が直ぐ取れる」、「部活や塾で遅くまでいるので、帰宅時に必ず連絡を入れたい」などの意見があります。また、就職活動に於いてはもはや携帯電話は欠くことができない存在であり、私は分かりませんが、受験情報等もきっとそういう流れになっているのかもしれません。
 ですから、1)インターネットへの接続は出来ない 2)メール送信は十数分置き等、一定時間をおかないと送信出来ない 又は 設定された時間(授業中以外)にしか出来ない 3)カメラやムービー撮影、音楽プレーヤー機能はなし 4)月額使用料金の制限 などの機能制限を設けた携帯のみを使用可能にし、学校に於いて、ネットリテラシーの授業を設けることを義務付けることで所持を認めてはどうかと思うのです。
 携帯電話を使用することで、リアルでの会話コミュニケーションが上手に取れないという意見がありますが、携帯電話をただ悪者にして、「人として望ましいコミュニケーションの力」を育む努力を怠っているだけなのではと私は考えます。メール中毒的行動が何故起きるのか、携帯電話で誰かと話をしたりしていないと不安になるのは何故か。そういう問題の研究はされていると思いますし、そう言う問題について、ネットリテラシーの授業の中で話し合いをしたりという発想は出来ないのかな不思議でなりません。
 人は、一度便利なモノを利用してしまうと、それが使えなくなったときに非常に不便に感じます。逆戻りはしたくない、それが正直な気持だと思います。ならば、上手にモノを使うことを学び、プラス方面へと持っていくのが賢い方策ではないのでしょうか。

 「子供だからそんなものは必要ありません」という一言で子供が納得するわけはありません。子供だって馬鹿じゃないんです。ちゃんと納得出来る理由を示すことができなければ、不満を抱き続けるだけです。例えば、「先生は煙草を吸っているのに何故自分達は吸ってはいけないんですか」という問いに「法律で規制されているから」という答えだけでは納得できない子供達がいるように。まあ、喫煙問題については、ペットボトルを利用した「喫煙がいかに身体に悪影響を与えるか」という実験を見せることによって、喫煙の危険性に対する認識が上がっているらしいと聞きますけれども。
 今回のことも、上記のような機能制限の携帯を代替で渡すことや、ネットリテラシーの授業を設けること、特に、ネット上で犯罪に巻き込まれる危険性がどれほど高いかというのをしっかり教え込むことが大切だと思うのです。
 無論、表情や口調、動作などが、コミュニケーションを取る上でどれほど重要なファクターであるかということもしっかり分かって欲しいと思いますね。こうやってネット上で交わされる「単語の羅列」だけでは決して伝わらない事がある。顔文字とか絵文字とかが加わっても、言語の限界のようなものはあるというのを。