小料理屋さつき

かつて「はてなダイアリー」にあった「小料理屋さつき」をインポートしたもの+細々と。

ウツ/うつ病/鬱病

 私がうつ病のことをよく「ウツ」とカタカナで表記するのは、カタカナのほうが目に入ったときにサラッとしてる・・・と自分勝手に思っているからです。あと、以前自分のHPで色々書いていた頃には検索ロボット除けという意味でも使っていました。とはいえ、ここではキーワードをたどって見に来て下さる方がいらっしゃるというのがありますので、見出しだけでも一般的な表記をしておこうと思います。私の体験談が参考になれば幸いだと思います。

★治療の費用が心配!
 通院医療費公費負担制度というのがあります。3割負担だと、投薬と診察を含めると大体1回3千円くらいしちゃうんですよね。ですが、こころの病気というのは長期にわたって治療が必要ですし・・・ということでこういう制度があります。この制度を利用することで自己負担額が5%に軽減されます。私の場合、診察(カウンセリング含む)と投薬で600円くらいかな? 長期にわたってみれば全然違ってきます。これは担当医にお願いして自治体の保健所に申請してもらいます。必要なのは保健所に提出するための診断書の費用と認め印です。詳細は担当医に聞いてみて下さいね。

 また、精神障害者福祉手帳という制度もあります。自治体によって支援内容が違うのですが、基本的には、こころの病気で悩んでいる方を色々な面でサポートしますよ、というものです。この手帳はある程度症状の重い方向けということになりますので、これもまた担当医や自治体の福祉課にご相談ください。
 治療の費用についてある程度安心できると、治療も安心して受けることが出来るようになると思います。というか、今まで交通費にも悩んでいたのが、病院の売店でミネラルウォーターひとつ買って、診察開始まで一息つけるようになるだけでもすごく違ってくるんですよねー。

★治療の期間や方法は患者の数だけあるということ(続き)
 治療の道・・・方針や方法、期間などと言うべきものをひっくるめてこう書きますが、それは患者さんお一人お一人違う物ではないか、ということを昨日書きました。そして、ネット上や書籍などで沢山あふれているウツに関する情報が治療の道に対して固定観念を植え付けてしまわないかという危惧についても書きました。

 が、ネット上や書籍の情報にまったく耳を傾けず、というのもまたそれはそれで「道」を模索するのに参考になるものがなくて悩むこともあるでしょう。ゆえに、昨日「あの人と似たような症状だから、私も同じような方法を取れば治るんだ」というヒトコトを書きましたが、私の個人的な思いとして、そういう色々な情報に触れたとき、「こういう方法や、ああいう方法もあるのか・・・精神科の先生に自分の治療について参考になるかどうか尋ねてみようか」という考えをとっていけばよいのではないか、と考える訳です。つまりは、自分の道を模索するための参考として、様々な情報を上手に活用することや、担当医と治療方針などについて相談することは非常に大切なことですし、ある程度治療が続いて「自分のウツのリズム」のようなものが掴めてきたときには是非、話し合って頂きたいことだと思いますね。

★診察で何を話したらいいの?
 話したいことが沢山ありすぎて何から話をしたら良いのか分からないというのもありますし、ただただ漠然とした不安感があるだけで、それを上手に説明できないというのもあります。ある程度馴れるまでは、無理に自分のウツというものを説明しようとするよりも、生活のリズムについて担当医にお話をすることをまずお勧めしたいと思います。

 睡眠時間・何時に寝て何時に起きたか・寝付きや寝覚め・食事の回数と内容・お手洗いの回数・薬をきちんと処方されたように飲めたか等が基本になりますね。あとは、前回の診察から今回の診察までに自分の周囲で起きたこと・・・・家族とこういう話をした、どこそこへ買い物に行った、友達に会ってあれこれ話したり遊んだ、こういう仕事をこなした、そういう日々の出来事をお話するといいと思います。そういう出来事を話しているとどうしても不快に感じたり、良かったと思った事は感情が強くでてきます。担当医はそういうのをチェックしていくと思うんですよね。そして時には質問があると思います。そういう作業を繰り返すことで自分のウツのリズムを少しずつ掴んでいけるのではと私は考えています。
 また、特に何か話したり、質問したい内容というのをメモっておき、担当医に渡したりするのもよいでしょう。

★薬は怖い? そして日々の自分のリズムをメモすること
 大抵の場合、弱い薬から投与が始まると思います。状況によっては違うかも知れませんが。それで数週間様子を見ます。というのも、頭痛の薬などのような即効性というのはウツの薬にはあまりないからです。ノーミソって色々と複雑ですしね。だから効果が出てくるのもじわじわという感じです。だからきちんきちんと処方された方法で服用することが大切です。食事が取れない時は、ゼリー飲料などを取るようにして、薬を忘れないで飲むようにしましょう。また、ウツの薬はどうしても眠くなってしまいがちです。運転等しなくてはならない時はには十分気をつけるようにしてくださいね。できれば薬に馴れないうちはそういうものは避けた方が無難かも。

 また、数週間経った後、薬を飲んでどういう気分だったかというのを担当医にお話するのは非常に大切です。それは治療方針を担当医が考える上で大切なヒントになります。気分が悪くなったなどの身体の不調を伴ったりした場合はすぐに担当医の所に行った方がいいです。私の経験で「あちゃー!」ってなったのは、8年ほど前に服用した薬で、妊娠もしてないのに母乳がじわじわ出てとまらなくなったというのがありましたね。アレは困った・・・今では笑い話ですけどね。赤ちゃんのいるお母さんほどではないんですが、ティッシュをこまめにかえなきゃならない位でるんですよ(笑) なんていう薬だったかは忘れましたが、さすがに変更して貰いました。
 また、よく眠れない、夢ばかりみて寝た気がしない、寝ても何度も起きてしまう・・・というのもありがちなので、寝る前のお薬についてもよく相談することをおすすめします。そのために、出来るだけでいいので「何時に寝た〜何時に起きた、何時に眠く感じた」などのメモを作っておくといいとおもいます。
 最近エクセルで1〜31の日付とメモ欄だけ入ったシートを作り、薬を何時に飲んだか、寝た・起きた時間などをちょいちょいと書いてますが、メモを取る前に漠然と感じていた自分のリズムよりもよりはっきり見えてきて、こりゃ先生に説明するのに楽だネ! と思った次第。レポート用紙とかノートでもいいので、ちょっと書き付けておくことをおすすめします。

★医者も人間
 昨日少し書きましたが、私は何度も病院を替わっています。医者も人間なんで、患者さんとの相性はあると思います。特に精神科の場合はこころが関わる場所ですし。「うー、どうもこの先生苦手ダダダ」と感じたら転院することは別に悪いことではないと思いますよ。そういう気まずい転院のときはお願いしづらいですが、転居などで転院を余儀なくされるときは紹介状を書いて頂くのを忘れないようにしましょう。治療を始める上で情報がある程度あると新しい先生も始めやすいかと思いますし。ただし、最初の頃、以前と同じような質問をされたりすることはあると思います。それは再スタートってことで割り切って話してみてください。もしかすると以前答えたよりも、もう少し細かく、また、もう少し違ったように話すことができるかもしれません。

 私も、通院を始めた頃は何を話せばいいのかよく分からず、情報もあまりないし、よく悩みました。また、私のヘンテコな疑問にもよく答えて下さったり、色々な治療方法についてヒントやお話をしてくださる先生もいましたが、逆にぶっきらぼうだったり、ほんとにもうムッときちゃうよ! プンプン!という先生もいました。そんなわけで、今はメンタルクリニックっていうのは色々ありますので、相性がよくなさそうであれば転院も考えた方がいいと思いますよ。