小料理屋さつき

かつて「はてなダイアリー」にあった「小料理屋さつき」をインポートしたもの+細々と。

世事多事:「侵略」か「進出」か。子供はマヌケではない。:都教組の竹島問題に絡み

 都教組「竹島、日本領と言えぬ」 内部資料で政府見解否定「歴史的根拠ない」+(1/2ページ) - MSN産経ニュースという記事があった。
 近隣諸国条項 - Wikipediahttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%BF%91%E9%9A%A3%E8%AB%B8%E5%9B%BD%E6%9D%A1%E9%A0%85
 自分が中学の頃だったろうか。歴史の教科書に於ける表題のような表記が問題になったことがあった。
 歴史の授業の時間、担任がクラスの皆に尋ねた。「みんなはどう思う?」
 ほぼ全員、「侵略ですよ」と、答えた。
 子供は新聞等の報道を見ないとでも思っているのだろうか。竹島外交問題として重要なことであり、よく報道されているということは、そういう問題に関心がある子供ならちゃんと把握しているはずだ。
 教育は教科書やクラスの中だけで行われるわけではない。
 都教組がそういうオマヌケなコメントを出したということを見ている子供が居る可能性を分かっているのだろうか。
 自分が10代の時も、FOCUSや新聞、スポーツ新聞を見ながら、大人が世の中でやってしまったマヌケなことをニヤニヤ笑った記憶がある。
 このままだと、学校の教育は受験産業の一環と割り切り、自分が学びたいことは自分で模索するしかなくなるだろう。子供は競走馬のように、「学校の名声ポイント」の為だけに育成させられるのだろう。なんとも。
 「競走馬脳」とでもいうような子供ならその状況を普通に思うだろう。勉強にそもそも関心の無い子供なら普通に友達と遊んだりして過ごすだろう。
 だが、自分が子供の頃のような、新聞などを読みつつ「今、自分の身の回りや、日本で、世界で、表や裏で何が起きているか」ということに興味を持つ子供は、クラスでの授業内容のアホらしさに、嘆息する他なくなるだろうと思う。
 教育 - Yahoo!ニュースこのページの中程に、授業時間の増加というの項目があるが、その内容を見ると、笑わずには居られない。
 道徳や家庭、技工など、大人になってから必要とされる授業は一切増えていないのだ。
 料理や掃除洗濯などは親に仕込んでもらえというが、親が共働きだったり、親がそもそも家事が苦手だったり、なかには育児放棄の家庭さえあるかもしれない。そういう家庭で、子供に家事を教えることが可能だろうか?
 母親が家にいてくれた自分でさえ、家事は苦手だ。母親の見よう見まねでやったりしているが、母のようにうまくできず、今でも料理は苦手で、レパートリーの少なさに自分自身げんなりしている。
 大人になってから料理教室に通えるだけの余裕がある人はいいだろう。だが、家庭というクラスがある時期、しかも物事を覚えるのに丁度良い時期に家事の基本やコツをしっかり身につけさせることは大事だと個人的に思うのだが。2chの既婚男性板にある、メシマズ嫁の話を読むと、いかに料理や家事が重要か分かると思う。
 参考:嫁のメシがまずい まとめ(データベース) - トップページ 「嫁のメシがまずい」まとめ(旧)他。
 道徳もそうだ。戦前の「修身」を思い起こさせるからと、まるで汚いもののように避ける教育関係者もいるらしいが、礼節を重んじることは大事ではないだろうか。
 地下鉄など、駅や公共の場に、なぜ、基本的なマナーについて啓発するポスターがあれほどまでに並ばなければならないのだろうか?
 子供は、大学受験と就職試験のためだけに学校に行くわけではない。受験や試験というものが無くなった途端、迷子の羊のようにどうすればいいかわからず、とまどうばかりという青年が増えてしまうのは問題だと個人的に感じる。
 むしろ、社会人になった後のことを考えて、カリキュラムを組むべきではないだろうか。
 教育に多様化を、と何度もあちこちで書いてきたが、今回のことでも強く思う。そのためにも、生活する、生きるということの基本を重視した、善き社会人を育てるためのカリキュラムを組んでいる一貫校は増えるべきだと感じる。