小料理屋さつき

かつて「はてなダイアリー」にあった「小料理屋さつき」をインポートしたもの+細々と。

世事多事:ドーピングがますますイタチごっこに?

 うーん、JOCだけが突っついて始まった騒ぎじゃないとは思いたいのですが(そうだったらちょっと悲しいです)、アヌシュ選手のドーピング疑惑が個人的に悲しい結論になってしまいちょっと残念です。確かに他人の尿を使ってドーピング検査を受ける方法があるという噂はあったようで、「毎日WEB:五輪陸上:アヌシュの検体すり替え判明 新たな違反発覚も」によると、お尻の穴に器具のようなもので他人の尿を貯めといて、それをチョロリンと検尿カップに出すという技があるようです。まぁ、検体用の尿を出すときに係官が見ているといっても、「じぃいぃいい〜〜〜〜〜〜っ!」と見ているわけにもいかないですしねえ。それだと出るものも出なくなっちゃうでしょうし。器具がはいってないか確認するために「はいちょっとお腹の力ゆるめてくださいねええ〜」あ〜んど「*ずぼっ*」っていうアホみたいなことも出来ませんしね。まぁ、確実と思えるのは、カテーテルで膀胱に溜まってる本人の尿を取り出すしかないということになるでしょうが、そうなると「試合前でナーバスなときに痛いことするな・・・・っつか、めっちゃ恥ずかしいって! このバカっ!」って選手が大反対することは間違いないというか手間がかかりすぎてこれまたダメでしょうね。まぁ、IOCが本気になったらメダリストだけでもコレを受けさせるみたいな話が起きるかもしれませんが。
 私は、28日夜のTVなどの報道での「陰性だった」を信じていたので「まあ、本人がアテネに来ないのも、渦中にやってきてあーだこーだIOCやマスコミに突付かれるのが嫌だし仕方ないよね」とやや同情気味でした。しかし、尿のすり替えまでもIOCが認めたとなればさすがにこれは同情できないですね。それでも、アヌシュ選手側は「IOCは信用ならない」という状態のようです。(「毎日WEB:アテネ五輪:陸上 ハンマー投げ薬物疑惑 アヌシュ、国内施設に尿提出」より)
 こうなるともうイタチごっこになってきちゃうでしょう。何しろ、国やスポンサー、所属団体などなどの看板を背負って選手は五輪や各選手権に臨んでいるわけですし、特に「勝って当たり前」という国民の期待まで背負っちゃっているトッププレーヤーとなればなおさらでしょう。五輪のそもそものポリシー「参加することに意義がある」はもう遠く霞んでしまい、やっぱり「勝ってナンボ」になっちゃってるよねと私はため息をつくだけです。
 先日の「五輪お疲れ大イベントをやればいい」というのは、メダルを取った取らないにかかわらず、色々な選手ひとりひとりが五輪のために色々なものを犠牲にしたり、燃焼させたり、泣いたり、歯を食いしばったりしたのは間違いないわけだから、例えば代々木競技場で、開会式の時の服を着ていただいて選手が皆さんコートに集まっていただいて、集まった客が「おーつかーれさぁ〜〜〜ん!」と大拍手を分け隔てなく送ってあげて欲しいっていうのがあるんですよねえ。まぁ、確かに各選手のスケジュールもありますから難しいでしょうけれども。
 ただ、私個人の気持ちとしては「自分が出来ないことが出来る人、すげえやん!」というのがあるので、特に運動オンチの私としてはスポーツでがんばってる人っつーのはオドロキの対象ですからね。
 まぁ「選挙後の選挙違反の取締りの気まずさよ」というのと同じで、後味がすっきりしないのはこのテの大会の致し方ないところですが、とにもかくにも選手の皆様お疲れさまというところです。